地球を救うこども「教育の10年」


青森市立 長島小学校  平成19年9月13日(木)〜14日(金)一泊二日

 地球温暖化防止問題は、いまや国連の重要な課題となり、世界の首脳が先進国への温暖化対策の速やかな対応を呼びかけています。また、先進国サミットでも重要な課題として、世界的な連携した行動をとらないと大変な事態になると警鐘を鳴らしています。特に温暖化問題は、持続可能な開発を通して人々が安心して暮らせる未来をどう構築するかということを、立場の違う人々が話し合い具体的なアクションをする時期になっています。白神自然学校では、森林吸収のメカニズムを通して、森林の保全がいかに地球環境の保全にとって必要なことかを、小さな子供のうちから具体的に学ぶ場として「国連持続可能な開発のための教育の10年」計画の推進を掲げ、小学生を対象にブナの植林活動・森の循環の仕組みを通した「教育の10年」事業をスタートしました。今回は青森市内の長島小学校のこどもたち50名が参加して、温暖化防止の仕組みを自然の中で学びました。

 長島小学校を朝8時過ぎに出発した小学5年生の子供達は、バスで一路白神自然学校を目指しました。10時30分自然学校に到着し、全員体育館に集まり、荷物を置いてから「出会いの教室に移動して開校式を行いました。まず、自然学校の先生やスタッフの紹介・自然学校での注意事項・そして今回の授業の目的の話しがありました。特に森林の持つ効用の授業では、一本のブナの木が1年間にどれだけの二酸化炭素を排出するのか。また、逆にどれだけ酸素を放出するのか、体積で体感しました。体積の小石やペットボトルの入った箱を持ち上げて、実感した子供達は初めての体験に驚いていました。


 次に、赤石またぎについて、その自然と共生した生活について、またぎの展示室で、またぎの狩猟の写真を見ながら説明を受けました。ツキノワグマの行動、特徴について、初めて聞く子供達の目は、ランランと輝いていました。そして、全員でセルフサービスで食事をしました。


 昼食を終えると、幻の魚イトウーの養殖場を見学しました。初めて見る「イトウー」の大きさや、一匹3万円と入ったのがとても印象に残ったみたいで、「あ、3万円」といっては、餌をあげたりしてそのいけすで泳ぐスピードの速さに感動していました。そして、イトウーが本州で養殖できるのは、水温に特徴があるということで、沢水の温度をじっさい、水の中に手をいれて体感しました。30秒で「しびれてきた」、1分で「もうだめ」といいながら、がまんくらべしていましたが、本州で養殖できるその秘密を感じたことでしょう。
 次に、ハロー白神というビジターセンターに行き、白神山地で一番長い、赤石渓流沿いの山・川に棲む動物たちや、虫や甲虫、木の種類などの展示を見学しました。中には、ブナの年輪を数えたり、ツキノワグマの大きさを確かめたり、またぎの道具を実際にみて、この地区の人たちの暮らしの一端と世界遺産白神山地の森のイメージをつかんでいました。


 その後、次の日に植えるブナを掘るために、白神山地を守る会のブナの苗床に移動し、ブナの苗床での苗作りの説明をうけ、4年物の苗木を自分の手で掘り、一端ポットにつめ、次の日の準備をしました。苗木の根っこの部分がどうなっているのか。スコップでほり、ポットに詰め込んでいました。


 そして、その後に、川遊びに挑戦です。赤石川に入り、魚釣り体験をしました。箸を使った釣り竿を使い、小さな小魚を「ぶどう虫」を使いおこないました。小さなこざかなに餌のぶどう虫を食われて、くやしがる子どもや、釣れないとなげく子、釣り糸を絡ませる子など様々ですが、中には川に靴ごと入ってしまったり、小石を川に投げ、何段飛んだか、はじめる子どもがでてきました。冷たい水を実感すると共に、初めて川遊びをした子もいたみたいです。夕方には、自然学校にもどり、お風呂に入りました。そして、全員、自然学校にもどってから夕食を食べました。とてもお腹がすいたみたいで、たくさんご飯をたべているのが印象的でした。このおかずは全部、ここで採れた物を使っているんだよと聞いて、「すごい」といった子もいました。夕食を終えてからは、白神山地の自然についての勉強を地元の人からの話しを聞いたり、液晶の授業を通して学びました。


 14日は朝、朝食をすませた後に、9時頃自然学校を出発しましたが、子供達の自主的な話しで、自然学校への御礼ということで、歌を二曲プレゼントしてくれました。自然学校の先生がたも感動して聞きました。「ほんとうにありがとうございました。きれいなハーモニーがいまでも耳元から離れませんよ」。そして、その後に赤石渓流を白神山地に向かいました。途中、たくさんの砂防ダムがあったり、魚道がありました。魚道の種類や、流木を止める仕掛けや、水の勢いを止める仕掛けや、ウオドメの仕掛けをみながら進みました。途中で、ブナの木の根っこからわき出しているわき水を飲みました。「冷たいなあ」「おいしい」といいながら、緑のダムと言われる広葉樹の森の中の素晴らしさを少し感じたみたいです。わき水がでている箇所では、昨日の夜に食べた「ミズ」を採ったり、トチの実を拾って確かめたりしながら、植林地に向かいました。


 植林地では、まず、ヘルメットと道具と、自分がほった苗木を受け取り、ブナの植え方の指導を受けました。400年ごの巨木を夢見て植えましょうと言われ、しっかり根づくように植えていました。本当にトガを使って苗木を植えることなどしたことがないといいながら、掘れないといいながらも「頑張れ」と言われ必死で掘っていたのが印象的でした。一粒の小さな汗が額にたくさんありましたが、400年後に思いをはせたことでしょう。その後に、津軽森という近くの山に登り、核心部分を眺め、白神岳という白神山地を代表する山を眺めました。そして、戻ってきて、白神汁を囲み昼食です。植林・山歩きをし、とてもお腹がすいていておいしく頂きました。


 白神山地の最後は400年の巨木のマザーツリーを見学しました。僕たちが植えたブナが400年立つとこうなるんだぞ、と実感したと思います。自然はだまっていては破壊されてしまいます。自然を守るということは人間としてとても大切な行為です。こうして二日間に渡って自然と共生している地区を訪れ、話しを聞き、世界遺産の白神山地でおこなわれている自然保護・保全の活動を体感し、実際歩いてみて、自然の大切さ、自然はいい気持ちにさせてくれるものだということやミズのおいしさを実感したと思います。是非、また、どこかで、環境破壊の事を感ずる機会があったら、この白神山地で自分たちがしたことを思い出してください。自然は君たちが山に来てくれたことを覚えていますよ。また、何年後かに来てみてください。また、おあいしましょう。ほんとうにありがとうございました。


 鶴田町子ども会のチャレンジキャンプ 平成19年10月6日〜8日の二泊3日


Copyright©2007,shirakami Nature School All Rights Reserved.